
胃の中には細菌が存在しているとは分かっていましたが、胃酸のため強い酸性になっている胃の中で細菌が生存して病気をおこすとは考えにくく関連性ははっきりしていませんでした。しかし、1980年代の初めに胃の中に生息しているピロリ菌の生存が発見されました。ピロリ菌の生存は、胃の粘膜が胃酸から胃壁を守るために分泌している、中性の粘液の中に生息することでピロリ菌は直接胃酸に触れないで身を守ることができます。このようにピロリ菌が胃の中に生存することで胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどの病気と密接な関係があることが考えられるようになってきました。
ピロリ菌の感染源は明らかとなっていませんが、主に食べ物や飲み物などから感染すると考えられています。感染率も非常に高く、ピロリ菌に感染している人の割合は、50歳以上では70~80%と高くなります。年齢によって感染率に違いがありますが、ピロリ菌は幼少期に感染するといわれています。育った時代の衛生環境によっても異なります。
ピロリ菌感染の検査方法は、内視鏡により組織の一部を採取しピロリ菌の存在を確認します。検査は培養法・組織鏡検法・迅速ウレアーゼテストなどがあります。精度の高い迅速ウレアーゼテストが検査の中心となっています。又、内視鏡を使わないで間接的に証明する検査としては、尿素呼吸気試験で、この方法は検査薬を飲んだ後で呼気を集めて分析します。なお血液検査として血清学的検査法があります。
ピロリ菌の治療は、ピロリ菌に感染している人がすべてに症状が現れるわけではありません。感染しても、自覚症状がない場合、そのまま普通の生活を送ることができます。
ただし、医師の診断によりピロリ菌の除菌をする場合には、薬を中途半端でやめてしまうと、ピロリ菌が薬に対して耐性をもってしまい、次に除菌をしようとしても薬がきかなくなることがあります。指示にしたがって必ず飲むようにしましょう。しっかり除菌することで再発を防ぐ事ができます。
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